大工と天ザル
自称シェフを標榜する私も
人さまの作ってくれた料理には
文句なしに全て食べる事を善しとしています。
さて 長泉の蕎麦屋へ行って来ました。
このブログのために、写真を撮っておこうと
出かける前自分に言い聞かせて出たのですが、
天婦羅に早々と箸をつけてしまい、
これはこれは、、、と、天そばの写真を
撮り忘れていました。
石舟庵の向かいのかどの奥に通じる
斜めの路地の中ほど、、、
(わかりづらいですよね)
すずや というお蕎麦屋さんでした。
(店の名前は覚えやすい)
明るいクリーム色のコロモをまとい
えびも野菜も皿の上へ立体的に
盛り合わされる様は、帆掛け舟のよう、、
(わかるようなわからないような言い回しですよね)
活きた油つかってるな~
美味しいひと時が過ぎてゆきました。
現場帰りの大工職人風の老人が一人
天ザルを食べ終え、店を出てゆきました。
こころなしか左の足を曳いて軽トラへ戻る
親方の後ろ姿は、意気込んで天そばを求めに来た
わたしなどとは違った、ごくごく当たり前な満足感
に包まれていました。
良いと云われるものを我も我もと
求める好奇心に、自分は追い立てられているようで
自分の日常にふと淋しさを感じました。
気に入っているのだから
永くいつものように付き合っていこう。
・・・いつもありがとうございます。・・・
そんな「いつも」の通りで充分じゃないだろうか・・?
・・たまにありがとうございます。・・じゃあ
絵にも商売にもなりゃしねえ。